株式会社UNICO(ユニコ)

実践から得た経験でうねりを作ろうとする挑戦者 株式会社On-Co 水谷岳史氏【TOP’s RERAY】

2021年11月18日(木) 冊子掲載
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広報企画部門asamint

今回の「TOP’S RELAY ~三重の未来を担う経営者に聞く~」のゲストは、前回のゲスト、孝志丸水産代表の浅尾大輔さんからのご紹介で、株式会社On-Co代表取締役の水谷岳史さんにお話を伺いました。

水谷さんは三重県桑名市生まれ。名刺の肩書には、庭師、空間プロデュース、代表取締役とあります。学生時代から事業家への憧れがあり、ゼロからイチを作る経験を積みたいとご自身で様々な事業に関わってきました。

「誰もが自由に挑戦と失敗できる空間をつくりたい」という想いのもと、空き家を活用した飲食店、レンタルスペース、シェアハウス等、10件以上の空き家を自らリノベーションして運営しています。

他にも、ご紹介者の浅尾さんと繋がるきっかけになった「丘漁師組合」、逆転の発想で空き家問題を解決する試み「さかさま不動産」など、斬新かつ興味深いアプローチで社会問題解決に向けて取り組み、様々なメディアや企業・団体から注目を集めています。

丘から海を考える素人プロ集団「丘漁師組合」プロジェクト

水谷さんと浅尾さんの出会いは、三重に暮らす・旅するWEBマガジン「OTONAMIE」の若手プレーヤーと経験者の対談だったそうです。

対談を経て、水谷さんが発起人となり、丘から海を考える素人プロ集団「丘漁師組合」を発足。このプロジェクトは、海に直接携わらない人に向けて海の課題をエンタメテーマのように投げ、異なる視点から課題解決に向けて主体的に動く人を増やすというもので、海を知らない素人だからこそ既存の概念に捉われない課題解決の形が生み出せると期待されています。

具体的には、総水揚げ量の約3~4割も廃棄されている未利用魚の問題を解決するため、協力店舗を募って低利用魚を使った新メニューの開発などを行っており、実際に店舗のメニューとして提供され始めています。

「丘漁師組合」に入れば、漁業関係者も、加工業者も、飲食店舗も、問題に意識を持つ消費者も、「売り手」「買い手」ではなく『仲間』になれることが魅力だといいます。海の課題を解決しながら、面白がって取り組みをしていくことでストーリーが生まれる。とても興味深い取り組みだと思いました。

▶︎素人プロ集団「丘漁師組合」について詳しくはコチラ!

人と空き家を物語で繋げる「さかさま不動産」プロジェクト

On-Coの取り組みの中で、もう一つ大きく注目を集める取り組みに空き家問題にアプローチする「さかさま不動産」があります。

これは、借りたい人(プレーヤー)が不動産を選んで大家さんと交渉する従来型の不動産取引ではなく、地域で何かをやりたいという「プレーヤーの物語」をOn-Coが可視化し、その想いに共感した大家さんがフィールドを提供する(物件を貸す)という仕組みです。


▲On-Coの代表取締役を共同で務め藤田恭兵さんと。

一番大切なことは、人と空き家を物語で繋げているというところ。運営スタッフがプレーヤーにインタビューしてSNSで記事をシェア、成約すると事例をプレスリリースし後追いの報告記事も書くなど、借りたい人やフォロワーの拡大、応援したくなる仕組みがちりばめられています。実際、メディアの取材率も高く、ストーリーが紹介されることで借り手も注目を集める中で事業をスタートできるというメリットがあります。

「さかさま不動産」を始めたきっかけを水谷さんに伺いました。「そもそもベンチャー企業として不動産マッチングシステムを作ろうというのではなくて、僕らには10年間の原体験があるんです。」と水谷さん。

自身が古民家を改修してシェアハウスを始めた経験、その後「空き家で新しいことを始めたい、どうしたら希望の物件が見つかるのか?」などと相談されることが多くなったことが、このプロジェクトを始動するきっかけになったといいます。

プロジェクトに興味を持たれた方は、プレーヤー・大家さん共にOn-Coさんに相談されてはいかがでしょうか?

▶︎さかさま不動産のHPはコチラ!

ビジネスから外れることが新しい発想を生む

「丘漁師組合」「さかさま不動産」共に社会課題の解決に向けて、新しいアイディアで注目されるOn-Co。ビジネスモデルとしてどう成立しているのかが気になり率直に質問してみました。

「あー、ビジネスモデルにはなりませんね!うちはマッチング手数料ももらっていないので!」

ZOOM越しの水谷さんは人懐こい笑顔でにこにこしています。「え?」一瞬言葉を失う担当者。水谷さんは続けます。

「そもそも、ビジネスから外れるから残っているのが社会問題なんですよね。だったらウチが利益を考えなければ何ができるか?っていう実験です。」とのこと。会社としては、リノベーションの施工プロデュース、イベントの企画運営、セミナー運営(講師派遣含む)等が収益事業になっているのだそうです。


▲セミナーの様子

また、「さかさま不動産」についてはクラウドファンディングで資金を募り、目標金額250万円に対して280万を超える支援が集まりました。リターンを幾つか紹介すると、1口3,000円で「借りたい想いを伝える記事を作成」、1万円の応援コースは「ウェブサイトにお名前掲載」、そして10万円の「家探し」は空き家探しのトータルサポートをしてくれるなど、リターンにもスパイスの効いたアイディアが詰まっていました。

目指すは「うねり」を作るアジテーター

水谷さんに、今後の展望についてお伺いしました。

On-Coのコンセプトは「熱狂」。「課題を投げかける」ことで、「社会が課題解決へと動く仕組み」をつくることができれば、様々な分野に活用できるはず。社会課題解決の1つのモデルとして確立し、他の社会課題分野への活動へと広げていきたいと水谷さん。


▲On-Coの愉快な仲間たち!

「今は、アジテーションに興味がありますね。課題を解決するためには、コンシューマー(最終消費者)の意識を変えるのが一番近道だと思うんです。行政や政治家、地域が解決してくれるというのではなく、消費者自身が意識を変えて課題を自分事として捉えるきっかけを作りたいですね。極端なことを言うと、「課題を煽る人」になりたい。自分たちが動くだけでは解決できなくても、自分たちがうねりを作る社会実験を重ねて課題解決の方法を探っています。」

自分たちの利を考えずにまず動いてみる、言うのは簡単ですが実際に実践するのは難しい。それでも面白がりながら飄々と挑戦し続ける水谷さんだからこそ、注目が集まるのだと感じました。UNICOも「全てのことを面白く」をコンセプトにしています。いつか一緒に面白いことができたら!と思います。

株式会社 On-Co(オンコ)
代表取締役社長 水谷岳史 藤田恭兵
創立 2019年(平成31年)3月11日
主な事業 空き家・マンションサブリース、リノベーション施工プロデュース、イベント企画運営、空間活用のコンサルティング、不動産売買
所在地 〒511-0851 三重県桑名市大字西別所1375

次回の社長リレーはこのページでお知らせします。

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